井上ジュンは、1日2回、朝と夜に、高原レナにメールを送信する。 初めのうちは日に何度も電話やメールをしていたが、殆ど留守電だったり返信がない為、回数は次第に減っていき、結局メール2回に落ち着いた。 レナ曰く、電話もメールも好きではないとの事であった。 ごく稀に、レナから短い文字数でのメールが返ってくる時、ジュンは嬉しくて何度も何度も読み返した。 ジュンはレナのマンション付近を徘徊することも、しなかった。 ストーカーじみた行為で、レナに疎ましく思われたりすることは断じて避けねばならないと、自分を戒めていた。 そして、ケータイのカメラで写したレナの笑顔と、返信されてきたメールを見ながら2人の性行為を思い出し、手淫を行った。 * レナに最後に会ってから、10日ほど経っていた。 せつなさと寂しさが募り、今や手淫の回数は1日5回を超えている。 レナと共有する時間は、ジュンにとって至福の時であったが、そうでない時はこの上なく空虚であった。 授業中はさっぱり集中できず、塾もさぼって、街中を夢遊病者の如く彷徨った。 ―― レナさんは、僕と会えなくて平気なのだろうか? これほどに自分がレナを求めているのに、なぜ連絡をくれないのだろう? それは、神崎マドカとの行為に耽っているせいではないのか? 確かめる為、マドカを郷土研究部に呼び出したジュン。 会話をやり取りしながら、ジュンはマドカに対して自分が欲情していることを自覚した。 ―― こいつとでも、いいか。 マドカの子宮に向けて何度も射精を繰り返した記憶が、頭の中に蘇ってきた。 ジュンがマドカの腕を掴むと、マドカは「イタイ」と悲鳴を上げる。 その声が可憐に思われ、反射的に手を離すジュン。 部屋を出ていくマドカの表情から、ジュンは自分の想像が間違っていないことを確信した。 ―― レナさんは、僕よりもマドカを選んだんだ。僕のチンポは、マドカのマンコに負けたんだ。 マドカに会った2日後。 レナから連絡があり、ジュンはレナのマンションを訪れた。 寡黙に微笑むジュンに、レナは「なんか今日、元気ないみたい。大丈夫?」と声をかける。 そのやさしい言葉に、ジュンの心はさらに乱れた。 ―― レナさんのせいですよ。こんなにも嬉しくて、寂しくて、やりきれなくてやるせなくて。僕はどうにかなりそうです。 叫びたい気持ちを態度には出さず、「なんでもないですよ」と、笑顔で答えるジュン。 レナに会ったら、マドカとはどうなっているのか聞こうと思って来たジュンだったのだが、聞けなかった。 聞きたくない事実を聞かされるよりも、レナに会えた喜びに浸っていたいと、ジュンは思っていた。 肌を合わせた途端、ジュンのセックステクニック&パワーは全開となって、レナを蕩かせていく。 ―― 僕は、この人とセックスする為に生れてきたんだ。レナさんとセックスしていない時間には、一切意味がない! ジュンは己の虚ろな心を満たそうとして、柔和かつ獰猛に、レナの湿ったクレバスの中へと肉棒を突き入れた。 ―― マドカのマンコと、僕の口マンコ+チンポ、どっちがいいか、比べて下さい!レナさんを、より、気持ち良く、出来るのは!僕なんですよ! 一突きごとに、諌めるような、説得するような思いを込めて、ジュンは腰を振った。 * 何度も絶頂に達して、ベッドに倒れて息を整える二人。 「すごい気持ちイイ。ジュン、今日、激しすぎるぅ」 レナは自分の腹部を指でなぞって二人の精液と汗を掬い取り、ジュンの口元に持っていく。 ジュンはうっとりと眼を閉じ、レナの指をしゃぶった。 「だって、久しぶりにレナさんに会えたから」 「久しぶりって、2週間くらいじゃない?」 「ウン。すっごく、逢いたかった」 その時、ジュンは自分でも思いがけぬことを口にした。 「結婚したいでしゅ」 レナのきょとんとした顔を見て、ジュンは慌てた。 「なんちゃって。アハハ」 「もう。ヘンなこと言わないで」 「エヘヘ」 レナの視線から逃れようと、ジュンはレナをギュっと抱きしめて、陰茎をレナの腰になすりつけた。 |