真夏の午後10時。

クーラーも扇風機も稼働していない、工藤家のリビングルーム。

全裸の幹男と亜季が、体を密着させてソファーに座っている。

「オレは他人の汗のニオイってキライだけど、亜季のニオイは、そうでもない。ていうか、ウットリする。特に、この辺りが」

幹男は亜季の脇の下に鼻を寄せて、思い切り息を吸い込んだ。

「すぅぅぅ〜。ふはぁぁぁー。あースゲ。お味の方は、どうかな?んんんー?ベェロオ〜ン」

「ひあッ!」

ヌメヌメした舌の蠢きに、亜季はたまらず悲鳴を上げる。

「あぁぁぁ〜。おいひいよぉ〜」

幹男は自らの股間に手をやって、勃起したペニスを、ゆっくりとシゴき始めた。



亜季の脇の下から乳房にかけて舐め回していた幹男の舌が、乳房の中心部分へとフラフラ向かいかける。

「オット。乳首はダメだよな」

「いいよ、おにいちゃん。乳首、吸って」

恥じらいながら、亜季は幹男の耳元に囁いた。

「いや、よしとくよ。オレ、わかるんだ。乳首を吸ったら、マンコも吸いたくなるに決まってる」

「そこまでは、OKなんじゃない?セックスじゃなくない?」

「マンコ吸うまでは、か?」

「ウン」

「亜季の、マンコを、しゃぶる…?」

暫く考え込んだ幹男は、大きくかぶりを振って、自分に言い聞かせるように言った。

「スッゴクありがたいんだけどな。匂いと味だけで、オレ、すっげぇ満足。それ以上は、ヤバイ。滅茶苦茶ヤバイ」

幹男に自慰を見せつけられて、亜季の陰唇からは愛液が滴り、ソファーを濡らしていた。

「亜季、心も体も、もう準備できてるよ。ほら、ネ」

亜季は、愛液を指ですくい取って、幹男の鼻先に持っていった。

「舐めて」

妖しく濡れ光る指先に、幹男のペニスは臨界点を突破した。

「バッ、バカ!そんなコトしたら!ぐぅ!」

射精が始まった途端、幹男は一滴でも多くの精液を出し切ろうとして、猛烈な勢いで手を動かした。

ビュッ!ビュッ!と飛び出した精液は、亜季の体にボタボタと降り注ぐ。

射精が止まり、呼吸も整ってきても、幹男は魂が抜けたようになって、亜季の体に凭れかかっていた。

亜季は、幹男の肩をやさしく撫でながら言った。

「出ちゃったね」

「…ああ」

「舐めて、キレイにしてあげよっか?」

「舐める?それってつまり、お掃除フェラ?…ダメだ!ダメだダメだダメだッ!」

幹男は、そそくさとリビングルームから出ていった。

亜季は残念に思いながらも、幹男が最終ボーダーラインを越える日がさほど遠くない事を、確信していた。

「でも…あーん!もう今夜、おにいちゃんの部屋に押し入っちゃおっかな?」

亜季の性欲も、いつパチンと弾けてしまってもおかしくない、膨らみきった風船のようになっていた。




工藤幹男と工藤亜季



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